治療症例紹介・コラム

Colum 本日の治療症例紹介【Qフローレンス法】 CASE-No.78 |ILC国際腰痛クリニック(大阪)コラム

患者様

 80代 女性 

主病名

 L4/5 脊柱管狭窄症 

 間欠性跛行:あり

これまでの患者様の経過について

 2010年ごろより、しびれによる歩行に不快感感じる。

 2019年頃にすべり症と指摘され、2020年ごろにしびれ増悪。腰痛も出現。

 症状改善目的で来院。

治療前の症状について

 胸~腰部痛・両足全指痺れ、左腰下肢外側に疼痛痺れくることもある。

 右下肢の冷え、10mほど歩き出すと体を支えられない。

 疲れて歩行困難。

 

・治療前の痛みレベル

下肢しびれおしり
痛みの度合い1090

まったく痛みが無い場合を0、考えられる最大の痛みを10と評価しています。

主な痛みの部分-腰

 前屈:可能

 後屈:可能

 圧痛点:L4/5 両側

 ラセーグ:陰性

 咳、くしゃみ:増悪なし

 

画像及び所見について

  • L4/5-脊柱管狭窄症
  • L4-すべり症、不安定症
  • L1/2,2/3,3/4,4/5,5/s-椎間板変性症、膨隆

   以上のことが画像上認められます

   

・すべり症による脊柱管狭窄を引き起こし、痛みやしびれなどの主症状の原因の可能性が

 非常に高い。

 椎間板変性、膨隆に伴う主症状の原因の可能性がある。

治療について

患者様と相談の元、L4/5の棘突起間にQフローレンス法を施行

その後、L1/2,2/3,3/4,4/5,5/sにセルゲル法を施行

治療は90分(麻酔:15分 + 治療:75分)程度で終了

回復室で休憩後、座位・立位・歩行にて問題なしのため、歩いて帰宅されました。

当院の治療法について

今回ご案内したQフローレンス法の補足情報です。

Qフローレンス法の費用:1,760,000円/1箇所(税込み)~2,530,000円/2箇所(税込み) 

Qフローレンス法+セルゲル法の費用:2,200,000円/1箇所(税込み)~

※この患者様のケースの費用:Qフローレンス法1箇所/セルゲル法5箇所=2,640,000円(税込み)

Qフローレンス法のリスク・副作用:自験例でも論文でも報告はありませんが、スペーサー挿入により神経や硬膜など周辺組織の損傷の可能性があります。局所麻酔薬によるアレルギー反応出現の可能性が極めてわずかですが存在します。脱臼や棘突起骨折の可能性があります。その他、一時的な排尿障害、アレルギー反応などが発生する可能性があります。

セルゲル法のリスク・副作用:治療後に一過性の痛みが発生する可能性があります。神経損傷は治療の特性上、可能性がゼロではないですが、自験例でも論文でも損傷に関する報告はありません。局所麻酔薬によるアレルギー反応出現の可能性が極めてわずかですが存在します。治療後1~2週間は症状が一時的に悪化する可能性があります。理由として、インプラントによる減圧効果により、周囲の組織をけん引する為と考えられています。その他、椎間板がすり潰れてほとんどなくなってしまっている様な場合は治療ができない可能性があります。受診時に医師と相談しながら状態に適した治療方法の選択をご相談して頂きます。

更に詳しい情報については下記リンク先のページをご参照ください。

この記事の執筆者:理事長